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執筆者の写真TO+NY Magazine

アフターコロナin TOKYO


アフターコロナin TOKYO

by nanako


いつもは混む時間帯にもガラガラだった電車、混んでいたとしても一個間隔をあけて席に座るのが暗黙の了解と化していたコロナ渦中から外出自粛が解かれ、コロナの影響力が「落ちた」とはいわないまでも病院の対応などが落ち着いてきた頃には電車のユーザー数も光景も少しずつ元に戻りつつあり、今では通勤時や帰宅時の満員電車が(コロナ以前よりマシではあるものの)“復活”している。

コロナを経て変わった点はといえば、マスクをしていない人が指折り数えられるほどしかいないこと、使い捨てマスクに限らず、個性的なデザインの布マスク、好通気性のマスク等、コロナ以前(=白い使い捨てマスクが主流)には見かけることがほぼなかったデザインや色をしたマスクをすることが――maskがファッションの一部と化して?――人々の中でスタンダードになっているのを感じる。また、電車の締め切っていた窓があけられ、息がつまるようだった電車内の空気がクリアーになったことは、個人的にいい変化の一つだと思う。


営業停止を強いられた飲食店も営業再開し、元どおりとはいわないまでも、徐々に客足が戻りつつある。飲食店に限らず店前にはアルコールジェル(あるいはスプレー)が設置されることが新たな常識となり、出入りできる箇所も入り口一つに出口一つ、それ以外にはバリアが張られる対策がとられている。残念なのは、居酒屋などの飲み屋や(終電を逃した時、夜中の急な空腹に救いの場所でもあった)24時間営業のファストフード店やファミレスの営業時間が短縮されたこと。

2軒目3軒目を探し居酒屋難民を経たあげく、結局飲み足りないまま帰ることほど残念なことはない。もともとナイトタイムに弱かった日本だが、それがさらに弱くなってしまった。どちらかといえば夜を楽しみたい私にとって、朝方疲れ切って気絶するようにベッドに倒れ込むまで飲み歩く時間がなくなってしまうのは思っている以上にダウンすることだということ、その時間が生きがいだったということは、コロナ禍によって気付かされたことの一つだ。


テーマパークや遊園地、買い物施設の人混みや駅の人通りも完全にとまではいえないが元の光景に戻りつつあり、一時デッドタウンと化していた街はもうない。閉園間際のとしまえんなんて、コロナのことを忘れるくらい普通に大混雑だった。(クソ暑い中マスクをしているっていう異様な光景でやっと思い出せるくらい。)

ひどかった時を思えば、比較的、外出も外食も遊園地に行って遊ぶこともできるようになって、今はGO to Travel やGO to Eatなどのキャンペーンからもわかるように、積極的に旅に出たり外食したりすることができる状況にある。実際のところ「不便ない」といいたいところだが、実家にも安易に帰ることができず、人に会うたびにコロナの不安心配がつきまとうこと、手当たり次第除菌をしなきゃという観念に迫られることは、やはり精神的に疲弊させられる。


引き続き厳重な態勢をとっているのは都市圏にある大学と病院くらいで、オンライン授業――移動しなくていいし場所に縛られないからと初めは大歓迎だったが、移動の時間こそ脳みその「切り替え」に役立っていたのだと「移動の重要性」に気づかされ――と家族が大事に遭い病院に入院していたとしてもお見舞いに行くことができない状況には、本当に悶々とさせられている。

あれだけ大げさに報道していたニュースにビビり倒していた一時期と一変、人々の意識は『With コロナ』で生きていく心が据わったように思える。むしろコロナにビビって家にこもっている方が――人に会わない=考えすぎる=鬱になるフラグ立ちやすいーー“危ない”といえるかもしれないし。


アフターコロナ、といっていいのかまだわからないが、とりあえず東京の様子は主観的に見るとこんな感じだ。

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